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住宅資金贈与をご検討中の方は要チェック!2022年税制改正大綱で住宅資金贈与の非課税措置が2年延長に

家づくりコラム
2022.07.14

こんにちは!岐阜県で外壁タイルの家をご提案している名稲建設/クレバリーホーム東濃店です。
マイホームを建てるにあたり、親御さんやご家族から「マイホーム資金をサポートするよ」という贈与の話が出ることもあるかもしれません。
住宅取得における資金贈与はとてもありがたい話である一方で、しっかりと税金対策をしておかないと贈与に対する税がかかってしまい、思わぬ出費になってしまう可能性も。今回は、2021年末に発表された2022年度の税制改正大綱により、2年延長された「住宅資金贈与の非課税措置」に関して詳しく解説していきます。

▶︎本来は住宅資金援助に課税される!?住宅資金贈与の非課税措置とは

【贈与税とは】

住宅資金贈与の非課税措置をチェックするべきなのは、マイホームを購入したり建てたりするにあたり、資金を祖父母や父母から援助される可能性がある場合です。

「頭金500万円を親が出す」
「祖父母が相続税対策として、1,000万円をマイホーム購入時にサポートする」

こんな場合、通常であれば資金の“贈与”となり、贈与額に応じて税金がかかります。贈与税とは、通常個人から年間110万円を超える財産をもらった場合に、もらった個人が負担する税金のこととなります。

※参考
国税庁公式サイト「タックスアンサー No.4402贈与税がかかる場合」

【贈与税が非課税になる「住宅資金贈与の非課税措置」】

通常であれば年間110万円以上の財産をもらった際にかかる贈与税。
これが住宅を建てるにあたり、一定の条件を満たした場合に、免除されるのが「住宅資金贈与の非課税措置」です。

これは、父母や祖父母から住宅の取得や増改築を目的とした資金を贈与された際に、床面積や住宅を取得する時期などの条件を満たせば、一定額まで贈与税がかからない制度です。
これまでは、この制度は2021年末までが期限とされていましたが、2022年税制改正大綱により2021年末に新たに追加で2年間延長が決定しました。

「住宅資金贈与の非課税措置」の主な改正ポイントは4つ
(1)適用期限の延長
(2)非課税額の変更
(3)対象物件の条件変更
(4)受贈者(子供・孫)の年齢要件が引き下げ

ここからは、一つ一つ詳しく見ていきましょう。

(1)適用期限の延長について
国税庁によると、住宅資金贈与の非課税措置の利用者は2015年以降で年6万人前後、非課税の適用を受けた金額は年4,000億円~6,000億円程度で推移していると発表されています。
このように一定のニーズがあることから、もともと2021年12月31日までの措置でしたが、住宅資金贈与の非課税措置適用期限が延長されました。
延長後の適用期限は2023年12月31日までです。

(2)非課税額の変更について
適用期限は2年延長されましたが、贈与税の非課税となる枠は縮小しています。
これまでと同じ条件で非課税となるわけではありませんので、ご注意ください。

(3)対象物件の条件変更について
上記の非課税枠の変更と同時に、住宅資金贈与の非課税措置が受けられる住宅の条件も変更となりました。

贈与の対象となる中古住宅について、今までは築年数20年以内(耐火建築物は25年以内)という条件がありました。けれど、今回の制度改正でこれは廃止に。2022年以降は1982年1月以降の新耐震基準適合住宅であれば、贈与の対象となります。

(4)受贈者(子供・孫)の年齢要件が引き下げ
住宅資金贈与の非課税措置の2年延長に伴い、贈与を受ける側の年齢要件が20歳以上から18歳以上に引き下げられます。

年齢要件の引き下げは、成年年齢が引き下げられたことからきています。

(補足)
今までは民法で、日本の成年年齢は20歳と定められていましたが、民法が改正され、2022年4月1日から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。他の改正と異なり、年齢変更があるのは2022年4月1日からです。

【住宅資金贈与の非課税措置を利用するための注意ポイント】

住宅資金贈与の非課税措置の延長に伴い、どんな変更点が出たかはここまで見てきた通りです。
加えて、実際に制度を利用するためには、どんな条件で非課税措置が適用されるのかもしっかり押さえておきましょう。ここからご紹介する条件を満たしていなければ、非課税措置は受けられません。

(1)注意ポイント1:床面積
非課税制度を活用するためには、住宅の種類だけでなく、床面積も条件を満たしていなければいけません。具体的には、床面積が40〜50平方メートル未満の場合には、贈与を受ける側の合計年間所得が1,000万円以下、50〜240平方メートル以下の場合には合計年間所得が2,000万円以下でなければ贈与税の非課税措置は適用されません。

この床面積の計算で、注意したいのがビルトインガレージなどの車庫がついた家を購入・建てる場合です。

東京国税局では、「居住部分と車庫部分を1つの家屋として登記していれば、車庫も床面積に含むというのが基本的な考え方」という見解を出しています。

そのため、ビルトインガレージを含めて240平方メートルを超える場合には、非課税枠の制度は使えません。

(2)注意ポイント2:住宅の取得・入居の時期などの期限
住宅資金贈与の非課税措置を受ける場合には、家が完成したタイミングだけでなくその家に住み始める時期も大切な判断基準となります。
具体的には、入居の期限は贈与を行った翌年3月15日までか、遅くとも翌年末までに居住することが要件とされています。

と言っても、なかなかイメージが湧きにくいと思いますので、具体例をもとに解説しましょう。

例えば、
・贈与による手付金の支払い:2022年年末近く
・入居:工事が2023年末に終わらず、2024年1月になってしまった
という場合。

住宅資金贈与の非課税措置は入居期限の条件を満たせないことから受けられません。

注文住宅を建築する場合には、建築工事に時間がかかることもありますので、期間については特に注意が必要です。

上記の例であれば、贈与の日を2023年1月1日以降にすれば、その後の流れも大きく変わります。

(3)注意ポイント3:申告時期のタイミング
また、本制度の適用を受けるには、贈与を受けた翌年2月1日〜3月15日までに申告をしなければいけません。
申請時期を過ぎてしまえば贈与税を支払わなければいけませんから、必ず申請するようにしておきましょう。

【まとめ】

ここまでみてきた通り、住宅資金贈与の非課税措置を活用するには、贈与の時期、入居時期、申告時期のタイミングをしっかりと見極める必要があります。

贈与を受けるのであれば、いつ新居に住み始めるのかを決めてから、逆算して贈与を行うのが確実です。何かご不明な点があれば、気軽にお問合せください。

※参考
財務省「令和4年度税制改正の大綱」よりP18二、資産課税「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等」

国税庁ホームページ「№4508直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」

国土交通省「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置について」

日本経済新聞「令和4年4月23日付マネーのまなび記事」